H.K さん/2014年03月入社
宇都宮大学 工学部 応用化学科
学生時代、私は化学を中心に勉強してきましたが、就職活動を通して医薬品に携わる仕事がしたいと思うようになりました。医薬品業界の中でも新薬の開発に携わりたい思いと、人との関わりの多い場で働きたいという二つの思いを叶えてくれる、CRO(開発業務委託機関)という業界を目指し就職活動を行いました。しかし、CROは化学よりも薬学の分野で、大学院も出ていない私には内定は貰えず、同時に新卒よりも経験者の中途採用の方がCRO業界には入りやすいという事を知りました。
そんな中出会えたのがアドバンテックでした。臨床開発の研修を行っており、実際に特定技術派遣として経験を身に付けられる。そして、転籍して巣立って行ってほしいという会社の方針が、CROへ入社するための最短のキャリアプランであると思い、当社に入社しました。
現在は、CROではないが、CMO(医薬品製造受託機関)の品質管理として実際に医薬品の製造に関わりながら経験を積んでいます。品質管理では、様々な理化学試験を通して医薬品の品質を管理しています。私は主に注射剤の製品を扱っていますが、注射剤だけでなく、錠剤、カプセル、顆粒剤などの製品も扱っています。研究者や分析者に近い業務なので、大学で学んだ化学の知識や経験を活かしながら、医薬品の勉強ができます。CROとCMOの違いを大きく言うと、新薬の開発に関わるか既存の製品の製造に関わるかの違いだと思います。CROを目指して経験を積んでいたが、CMOで実際に働き経験したことで、CMOでも私が理想としていた仕事に近い事がわかりました。どちらも受託機関であるため、人との関わりがとても多く、実はCMOでも新薬の製造開発にも関わっており、一人でたくさんの製品に関わる事ができる、やりがいのある業界である事がわかりました。
もともと、CROに向けてのキャリアプランとして今の仕事を行っていたため転籍を意識していませんでしたが、心掛けていたことは三つあります。
一つ目はコミュケーション。自分と同じチームの方とはもちろん、課や部署全体、そして自分部署以外の方とも積極的に関わりを持つようにしていました。顔か名前を覚えてもらうだけでも信頼度は変わってきます。また、親しくなることも業務を円滑に進めるために重要なことだと感じています。
二つ目は貪欲さ。与えられた仕事だけで満足しないように心がけています。決められたことだけやっていては新しい仕事になかなか進むことはできません。仕事は日々の経験で次第に慣れとともに余裕が出来てくると思います。その余裕ができたら、他の人の作業の手伝いをしたり、新しい仕事がないか上司に聞いてみたりすることで、仕事の幅が増えていきます。できる仕事の量が増えると仕事に対する信頼度も大きくなっていきます。
三つ目は対抗心。職場には社員の方と自分と同じような派遣社員の方がいますが、社員の方も含めた中でどれだけ自分が一目置かれた存在になれるかを意識しています。派遣社員だからという甘えは捨てて、社員の方同様に責任感を持ち、仕事の質では社員の方よりも上になりたいという気持ちで取り組んでいます。あくまで敵対心ではなく、内なる闘争心を持つことで、仕事の質も向上していきます。
これら三つを心がけてきた結果、転籍の話を頂くほどに期待される存在になれたと考えています。
後輩へのメッセージ
大学で学んだことを活かして仕事をしたいと考える方が多いかと思いますが、就職活動を通して全くの分野違いの仕事に興味が湧くこともあるとか思います。本当に自分がその分野で仕事がしたいと思えるのであれば、自分なりのキャリアプランを考え、実際に働きながらスキルアップをして、やりたい仕事に近付いて行くことも可能なのがアドバンテックの特徴だと思います。
私の場合は、研究職のようにひたすら一つのことに没頭して仕事をしたい気持ちと、多くの人と関わりを持てる仕事がしたい気持ちの混在からCROと言う業界にたどり着き、仕事をする上でCROよりも自分が求めていた仕事の形に近いCMOと言う業界に着くことができました。自分で思い描いていたイメージは偏見であって、実際にやってみると全然違う。嫌だと感じていたことが好きになっていたり、新しい興味が湧くことだってあります。
就職活動では実際に経験してみることは難しいですが、自分の中でこんな働き方がしたいというイメージの芯を持っておくだけでも人からはしっかりした人であると見られます。イメージにあった仕事を見つけられたら、どういうキャリアプランが必要なのか、実際にそれをやり遂げる意志が自分にあるのであれば、遠回りも問題ではないと思います。遠回りが実は最短な道であったり、道の途中に本当に求めていたことが見つかることもあるということを、私自身の経験を以て実感しています。